蜜愛シンドローム ~ After Party ~




「・・・なんだお前、今日は例のヤツをつけてねぇじゃねえか? 一日たりとも外すなって言っただろうが」


例のヤツ・・・

って、シュシュのことだろうか。

絢乃は真っ青になり、ブンブンと首を振りながら後ずさった。

・・・アレをつけて慰労会なんて出たら、他の二人が何て言うか・・・。

ヒィィと思いながらじりじりと後ろに下がっていく絢乃に、卓海はニィと黒い笑みを浮かべながら、一歩、また一歩と近づいていく。


「・・・相変わらず反抗的だな、お前。もう一度しっかり躾けたほうがいいか?」

「・・・!?」

「クスリやオモチャじゃお前には物足りなかったか? じゃあもうワンランク上のやつを用意してやるよ。お望みとあればな?」

「ひっ、ヒィィッ」


ワンランク上って・・・。

絢乃には想像もつかない世界だ。

───やはりこの男は危険すぎる。

半泣きになりながら後ずさった絢乃の横から、ふいに低いバリトンの声がした。


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