SEXOFFLINE~セックスオフライン~


だが、和歌には余裕がある。攻撃をしのいで、打撃を叩き込む。

防御した相手の体がきしんだ。

観衆は和歌に声援を送っていた。和歌を近い将来のスターだと認めているのだろう。

「力で押し切れる」

歓声に押されるように、ついつい相手を倒そうと、パンチやキックが大振りになる。

それを相手によけられ、タックルをくらった。

「いけない。いつものように無心で闘わなければ」

ただでさえ両親が見ていることを意識して舞上がり気味なのだ。

相手のホールドから逃れると、体制を立て直した和歌は地味な戦法をとることにした。


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