SEXOFFLINE~セックスオフライン~


「・・・・・・」

黙り込む和歌を見て畠山は、

「じゃあ俺は時間をかけて頑張るよ。君に他の恋人が出来ない限りはね」

と、にっこり笑った。

その自信ありげな笑顔を見ると和歌は少し腹が立った。

これでも気を使って話しているのに!

―勝手にしろ。

そう思った。

だが二年前から変わらずに好きでいてくれて、今後も思い続けるという畠山の気持ちは嬉しかった。

心は揺らぐ。
恋心などというものは、腹立ちや悲しみ、嫉妬や羨望・・・様々な感情とブレンドされることにより、より複雑難解になるらしい。

和歌のような性格の人間では、決して紐解くことが出来ないほどに。

このような逡巡を見れば真水は、

「驚いた!あんたも一応、女っぽいところあるのね!」

とでも言うのだろうか。


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