SEXOFFLINE~セックスオフライン~
駅の階段を下りる。
(今日は家までタクシーを使おう)
マリアは胸騒ぎにしたがうことにした。
年に数回、訳も無く不安に襲われタクシーで帰宅することがある。
歩いて10分ほどの距離だが陽が落ちると存外に淋しい家路である。
マリアがタクシー乗り場に向かう途中で後ろから声をかけられた。
「マリアちゃんだよね?」
聞いたことのある声。
振り返ると果たして先日の男だった。
マリアは息をのんだ。