SEXOFFLINE~セックスオフライン~


駅の階段を下りる。

(今日は家までタクシーを使おう)

マリアは胸騒ぎにしたがうことにした。

年に数回、訳も無く不安に襲われタクシーで帰宅することがある。

歩いて10分ほどの距離だが陽が落ちると存外に淋しい家路である。

マリアがタクシー乗り場に向かう途中で後ろから声をかけられた。

「マリアちゃんだよね?」

聞いたことのある声。

振り返ると果たして先日の男だった。

マリアは息をのんだ。

< 71 / 189 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop