SEXOFFLINE~セックスオフライン~
和歌はマリアの手を引いて部屋を出た。
和歌は、マリアの手を引いたまま、無言でスタスタと歩く。
ホテルからずいぶんと離れたところまで来て和歌はマリアを振り返った。
「大丈夫?怖かったでしょ?」
マリアの顔を覗き込む。
人間の、こんなに優しい顔を見たことがない、とマリアは思った。
「馬鹿ねぇ」
和歌はマリアを抱きしめた。
マリアは和歌の腕の中で身を固くした。こんな場合、どうすればいいのか全く分からない。
だがマリアの口から出た言葉は自分でも思ってもみないものだった。
「こ、怖かった・・・。怖かったよぉ・・・」