青空にさよなら
ごめんなさい
帰り道に、いつものように碧のもとへ立ち寄ると、碧が待ってましたとでも言いたげな様子であたしを出迎えた。
「碧……」
「学校お疲れ様。今日は特に」
何があったか言わずとしてもわかっているのか、碧が目尻を下げてふわりと微笑む。
「迷っているみたいだね」
どうやら、彼には何でもお見通しらしい。
碧には本当にかなわないや。
「……初めて、清水さんの苦しそうな顔を見たの。すごくつらそうだった……」
こくりと頷いて、あたしはつぶやく。
「確かに清水さんも、つらいことがあっていっぱい傷ついたのかもしれない。やり方はおかしいけど、それで美空に当たってしまった気持ちもわからなくはない。でも、やっぱり……」
それでも、清水さんにされたことの数々が、あたしの脳裏によぎる。
助けてあげたほうがいいのか、でもそれでいいのか。あたしと美空は、散々嫌な目に遭わされたっていうのに。
「あたしは、そんな優しくて出来た人間じゃないから、清水さんも痛い目見たほうがいいと思ってしまう」
自分が今までしてきたことのツケが回ってきたんだ。
そう思ってしまうのは、間違っていることなのかな。