青空にさよなら
第2章
ひとりじゃないから
「そういえば、碧は学校には行ってないの?」
あたしが学校に行かなくなってから三日が経った。
その間、あたしは毎日この川に来ていて、碧とおしゃべりしている。
碧はあたしが行くと、いつも先にそこにいて、笑顔で迎えてくれるんだ。
そういえば、初めて会った時も、まるであたしが来るのを待っているかのように現れたっけ。
だから、ずっと気になっていた。
碧もあたしと同じような境遇だったのかと。
「え?どうして?」
今更だけど、突然そんなことを聞いたから驚いたのか、碧は目を丸くした。
「だって、初めて会った時もここにいたっぽいし、今だって毎日のようにここにいるんだもん。普通ならこの時間はまだ学校でしょ?」
「んー、まあ確かにそうだよね」
他人事のように言いながら、碧は少し考えるような素振りを見せる。
「まあ、蒼唯と同じで学校には行ってないってことにはなるかな」
「何それ?ことにはなるってどういう……」
なんだか妙な言い方が引っかかる。
でも、あんまり言いたくないことなのかな。
そう思って、あたしは不登校なのかどうか問い詰めるのはそこまでにしておいた。