私の好きだった人。


「あーもーバカ!早く書く紙出して!」


私は、幸樹の肩にかかる鞄をぐいっと引っ張る。


「夕夏、次で電車乗り換えだよ!」

「あ、わかった!ほら、降りたら書くんだから出して!」


乗り換える駅につき、電車を降りて反対側のホームに行った。


「マックに行ったのが11時30分!」


マックのレシートを見ながら大体の時間を地面に座って適当に書く。


ふと周りを見ると、階段を上る他の班のメンバーを見つける。



「え?!ちょっと!!どこ行くの!?」



私の言葉にメンバーが振り返る。


「2階の方が電車早く来るから!」


そう言ってまた歩き出す。


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