熱帯夜
店内には、アンティークな雑貨や様々な植物の鉢、雑誌、蝶々の飾りがたくさんあった。


平日のお昼過ぎだったが、若い人から叔母さままでの、満席ではないけれど、お喋りの声で賑わっていた。

その声は特に雑音には聞こえず、むしろ心地良い音に聞こえた。

それは、彼女との初のカフェ巡りだからなのかもしれない。

「こちらのお席へどうぞ」


可愛い店員さんが、ソファ席へと案内してくれた。


「わぁ、このソファふかふかぁ!」

「ネコバスみたいだね。乗ったことないけど」

「あはは!分かるそれー!」

「そう言う感覚ってたまにあるよね」

「ねー」


会話が弾む。
< 10 / 54 >

この作品をシェア

pagetop