熱帯夜

「すみませーん、予約していた西川です」

「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。どうぞこちらへ」


「予約しといてくれたの?」

「うん、このお店人気でよく混むのー」

「へぇー、ホントだ、結構入ってるね」

「西川さん、さすがっす!」

「気配り上手だよな」

「ちょっとぉ!それは私が出来てないって言いたいの?!」

「そうなんすか?」

「そうだったのか、お前…」

「違うよ!!」

「ヒューーーッ」

「お前ら!からかうの何回目だよ!」


赤くなりながら叫んだので、周りのお客さんがチラチラと見て来た。

でも、こういうのも悪くないな。


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