熱帯夜
「プレゼント包装でよろしいですか?」


君と目が合い、アイコンタクトをする。何も言わずに君は、ボクの隣へ来て、丁寧に商品のタグをハサミで切る。


「ではお会計が、六千三百円になります。本日、ポイント二倍デーなんですけど、ポイントカードはお作り致しましょうか?」

「あ、はい、お願いします」

「こちら税込み五千円で一ポイントになります、本日は二ポイント分捺印させて頂きますね。有効期限は一年間となっております。全て貯まると、三千円分のお買い物券としてご利用頂けますので、またぜひご利用下さいませ」

「わかりました。今度は彼氏と来ます」

「彼氏さんと仲が良いんですね」

「えーそんな事ないですよー」


そう言って頬を赤くした。


「お待たせ致しました。また来て下さいね」

「はいっ!」


『ありがとうございました。またどうぞお越し下さいませ』


二人でお辞儀をした。


< 4 / 54 >

この作品をシェア

pagetop