樹海を泳ぐイルカ
「コラッ!そこで何やってる!」


「うわヤベ!警察だ!」
「学校にバレたらまずい!逃げろ!」



中谷たちが一目散で逃げていく足音が聞こえた。
「こら!待ちなさい!」

警察がその行方を追うように消えて


後には虚しい静けさが残った。
血のにおいが辺りを充満している。



「…彼方、大丈夫?」



荒い息づかいの透子の声が微かな意識の中で聞こえた。




身体の芯が痛んだ。



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