樹海を泳ぐイルカ
「お前まだ生きてたのかよ」
「気持ち悪りぃんだよ!!」
「クズ!!ゴミ!!死ね!!」
教室に入ったとたんに浴びせられる罵声。
僕はその全てをシャットアウトして自分の席についた。
この場所にココロはいらない。
「死ね」「馬鹿」「消えろ」
たくさんの悪気ある言葉たちを刻んだ机に僕は静かに座った。
中に入れられたゴミをかきだしていると、主犯者の中谷がクラスの男子数名を引き連れて僕の前に立ち、上から睨みつける。
獲物を前にした汚い含み笑いをしながら。