樹海を泳ぐイルカ
透子が笑って手を振るのをみて、僕は微笑みながらゆっくりと透子に背をむけた。
そして身体が固まる。
全身が氷りづけになった。
「あ!世良じゃん!」
僕の視線のちょっと先にいたのは
中谷率いるクラスメイトたちだった。
「うわー超久しぶり」
「お前ついに不登校かよ!」
「勉強も遅れてるし、お前もう本物の腐敗物だよ」
「もう俺らのほうが頭いいんじゃね?!?!」
「人間性の問題?俺らのが上だもんなー」
「ギャハハハ!」
「てかさ………」
「お前まだ死んでなかったの?」