御曹司なんてお断り★番外編★
座りながら、
志保は俺に微笑みかける。
「今日は早かったんですね?
私も早く来たつもりだったんですがーー」
「あぁ、今日の午前中は仕事があまりなくて」
たわいもない話を弾ませながら、
志保は正樹兄ぃが持ってきたコーヒーとケーキに手を付ける。
クリームが口元について、
それをぬぐうのも可愛らしくて・・・
俺は困る。
思わず苦笑した俺に、
志保は不思議そうな顔をして、かしげる。
「--あぁ。もう、そんな表情されたら、
襲いたくなるんだけど・・・」
はぁ。と息を吐いてから、志保の頭をさらっと撫でた。
志保は「なっ・・何言ってるのっ」って少し怒ったように
頬を膨らますものだから、
ますます俺の理性が吹っ飛びそうになる。
ちゅっ
思わず、
立ち上がって
志保の頭にキスを落とす。
志保は真っ赤になりながら顔をしかめた。
「こんなところで…やめてください」