変わらない想い
教室に入り
「ヒロシ~おはよう
はい、チョコ」
サキとチョコを渡した。
「サンキュ~」
「ヒロシ、お返しは
倍・倍返しだからね」
「言うと思った!」
2組に行き
「タク、タカちゃん
チョコ持ってきたよ」
「おぅ、サンキュ~」
2組の教室の女の子達は
さっきからタカちゃんばかり
見ていてソワソワ。
皆、タカちゃん狙いみたい
タカちゃんの彼女は
サキなんだからね!
「二人共、何個もらった?」
「今んとこ11個」
「タカちゃん、すご~い!
タクは何個?」
「オレは6個」
「タクもすご~いね」
タクも人気だもんね
帰るころには
今の倍ほどになってるんじゃ?
「セイラ、帰りさぁ~
オレの分のチョコ持って帰れよ
いらね~し
セイラのはちゃんと食うから」
「タク、もしかしたら
手紙とか入ってるかもしれないし
家に持って帰って
見た方がいいよ」
「面倒くせ~し」
タクは
私のチョコだけ鞄に直し
残りのチョコを
クラスの男にあげていた。
「タク・・・
女の子にとって
今日は大事な日なんだよ
ドキドキしながら
タクに渡したんだよ
女の子の気持ちも
少しは分かってほしい・・・」
「面倒なんだよ!」
でも・・・
他の人にあげなくても
それ以上何も言えず
私は教室に戻った。
サキは昼休みに
タカちゃんに渡すらしい
私も昼休みに。