変わらない想い

「今から行くからよ
部屋にいろ、いいなっ!」




何でトモキ君に掛けたのか
分からない・・・

サキでもタクでも
よかったのに・・・


分からない。



部屋にいるのが耐え切れず
玄関の外で

トモキ君を待っていた。





「セイラっ!」




トモキ君に駆け寄り
トモキ君の胸で泣いてしまった。


トモキ君は

私の背中を優しく


(トン トン)と叩き




「オレの家行くか?」



大きくうなずき
自転車の後に乗り

トモキ君に
強く掴まった。



トモキ君の背中が
とても温かく感じて

顔をうずめた。



トモキ君の部屋に入り

ソファーに座った。




「セイラ、何かあった?」




「・・・・・」



言えなかった・・・




「セイラ、何か飲むか?」




「・・・いらない」





トモキ君の顔
まともに見れない・・・



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