変わらない想い
夏になり
今日は、朝から雨が降っている。
雨の日は学校に
行きたくないけど
トモキ君と一緒なら
キライな雨もスキになれる。
昼過ぎには、太陽が出て
ウソのようにいい天気に。
5限目が始まってっすぐ
授業中にもかかわらず
トモキ君は
私の教室に入って来て
私の腕を掴み
「セイラ、来い」
「えっ?トモキ君?
授業中だよ!!」
クラスの皆は
びっくりして
私達を見ている。
「早くしね~と
消えちまう」
「何が消えるの?」
「いいから」
先生の声も聞かず
教室を出て
二人で階段を駆け上がり
屋上の扉の前
「セイラ、目つぶってろ!
オレがいいって言うまで
開けんじゃね~ぞ」
「うん・・・」
私は目を閉じ
トモキ君が屋上の扉を開け
「まだ開けるな!」
「うん・・・」
トモキ君は、私の手を引き
「目開けて
空、見上げろ!」
私は目を開け空を見上げる
空には
大きくてキレイな
虹が架かっていた。