ヒ・ミ・ツ−リビング−
「あの男は誰?って聞いてるんだけど?」


夕理が知りたいのはきっと、帰り道に一緒に歩いていた男の子のことだ。


あの子は、今日わたしの部署に新しく入ってきた新人。

帰りも仕事のことを聞きたいということで、途中まで一緒になったところを見られたのかもしれない。



「夕理には関係ない・・・」


ごめんね?夕理。わたし、ちょっとあなたのこと試してみたい。


だってそれって・・ヤキモチだよね?


「・・・関係ないって・・何?」

冷たく私を見下ろす夕理
掴まれた手首が熱い。


「答えてよ・・先輩。」


首筋に息がかかる。


「・・・・やっ」


「ムカつく・・・答えろって」


「私が誰といようが・・夕理には関係ない。彼女じゃないのに・・」


そう言うと悲しそうな目で見つめられた。


ねぇ・・・夕理。自惚れてしまう前に突き放して。
そして教えて?彼女さんとの事を。


−続く−
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