強気な女に裏あります。
あれ? バレた?
でもここは旧校舎だから人はいないはず……。
ましてやこんな時間に学校に居るなんて……先生なら分かるけど、生徒って……!
しかもそれが爽やか王子の平泉君だなんて!



「い、つから……居、た?」



平泉君に指を差しながら言った。

声も指もいつも以上に震えてる……。
震えてる声なんか相手に分からないくらいなんだけど、この声は平泉君にも分かるような震え。



「んー、15分前……からかな?」



15分前!?
それって……あたしが泣き叫んでた時だ。
叫びすぎて人の気配が感じなかった。

あたし、馬鹿じゃん!



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