強気な女に裏あります。
「あっそ。それで今度はなに?また変な奴等に狙われたか?」



笑いながらそう言って、持ってたペンを走らせる淳一。

あたしからしたらこれは笑い事じゃないのですが!



「馬鹿!バレたのよ!」


「馬鹿?」



キレたのか、淳一は鋭い目付きであたしを睨んできた。

怖いからやめて……!



「ごめん……。でも、バレた……」



あたしは椅子に座り、顔を腕で伏せた。

いくらあの平泉君にバレたとしても、やっぱり不安でしょ?
強気な女は実は臆病者。
面白いネタだよ……。



「……誰に?」


「平泉 透夜君……」


「あぁ、あのホストみたいな名前の奴か」



えぇ!?
そんな覚えかたなの!?
爽やか王子って覚えかたじゃなくて!?



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