強気な女に裏あります。
淳一が出たと思ったら耳に響く大きな雑音。
でも微かに聞こえる淳一の声。



「淳一?」


「あぁ?なんだよ!早く用をすませろ!」



ガチャガチャと煩い。
まさかこいつ……。



「今、パチンコ?」


「そうだよ!爆発中なんだよ!」


「こっちも爆発しそうだよ!」



なんでこんな時間にパチンコなんか行ってんの!?
いつ行ったんだよ!
早退でもしたのか!?



「爆発しそうだよって意味わかんねぇよ!」



こっちだって意味わかんないよ!
なんであたしはこんな事になってんのよ!

葛木君のやりたい事が分からない!
あいつはあたしに怨みでもあんのかよ!って突っ込みたい!



「……青、赤、黄色、緑の中でどれが好き?」


「……はぁ?」



もうこうなったらやるしかないでしょ。

いや、なんでやるの?って聞かないでね……。


だいたい、高二の研究なんて小指の頭くらいなもんでしょ!

そりゃ本物だったら逃げますよ!
けど葛木君はあたしと同じ年なんだから、平気でしょ!
本格的な研究なんか出来ないはず!



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