強気な女に裏あります。
「早坂さん?」


「……平泉、君」



ドアを開けたのは平泉君。
ホッと安心したのか、あたしは目から涙が出て、お構いなしに平泉君の胸で泣こうとした。

前までは抵抗あったけど、今日はそんなの関係ない。
それくらい怖かったんだよ!



「どうしたの?」


「……死ぬかと思った!」



そう言ってまたいつもみたいに叫んで泣いた。

こんなに涙を流したのは意外と久しぶりだったりする。
……チョロッとならあるけどね。
あとで淳一にお礼言っとこ。


なんて思ったその時。
嫌な音が消えたあのピッピッピッが目覚まし時計みたいにピピピッと聞こえた。



「ん?なにこの音」


「……早くなった……?」


「えっ?なにが?」



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