強気な女に裏あります。
平泉君の言葉なんか耳に入らなかった。

後ろに振り返ったらドンッて大きな音がして、火花が散った。



「ギャッ!」



それを見たら急に怖くなり、また平泉君に抱きついた。


なに! 今のはなに!?
黄色の線で終わったんじゃないの!?

あたしの心臓はバクバクとドキドキ。
でも平泉君の心臓は平常。
……今の、驚かなかったの?



「ちょっと、待っててね」



一旦あたしの体を引き離し、頭を撫でながら笑顔でそう言った平泉君。

そして爆発した場所に近付いた。



「これ、よく作ったね。誰が作ったの?」


「……かっ、葛木、君が……」


「葛木君?あぁ、転校生か。見て、クマの携帯ストラップがあるよ」



平泉君は箱に手を入れて、そのクマの携帯ストラップを見せてきた。

……ん?
クマの携帯ストラップ?



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