強気な女に裏あります。
「いっ、たぁ……」



押さえてた手を離して、手の平を見てみると……。



「……」



赤い液体が付いてた。



「……血」


「うそっ!?」



だぁ! もう!
というかこの人命中力良すぎ!
よく額に当たったな!



「あんた等ね!」



ついにキレたあたし。
……でも足はガクガク震えてるよ!
この先輩達が怖すぎて泣きたいくらい。



「そっ、そこまでやるつもりは……」



苦笑いをしながら後退りをする先輩達。



「じゃあなんでゴミ箱なんか蹴ったのよ!」



――違う!
あたしはこんな事言いたいんじゃない!
こう……大丈夫ですよ!
みたいな事を言いたいのに!



「こんなの蹴ったらどっかに当たるでしょうが!ちゃんと考えろ!」



口が悪い事に驚いたのか先輩の苦笑いすらなくなってた。
口を半開きであたしをポカーンッと見てた。



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