強気な女に裏あります。
あたし、こういう賭けとか嫌いなんだよね。
もし負けたらだよ!?
もしその賭けがあたしの苦手な事だったらだよ!?

……どーすんのよ!



「いや、いつものでいいでしょ?」


「……この賭け、あんたがからしたら一石二鳥よ?」


「負けた時点で一石二鳥もな──「一石二鳥なの!」



三導児さんの表情はとても真剣な表情でちょっと困ってる表情でもあった。

あたしはこの表情に……。



「……わかったわかった。あたしが一石二鳥ならいいわよ」



弱いのよ!
それに一石二鳥ならいいよね?
あたしが、一石二鳥になるんだからさ!

うん!
……いい、ですよね?



「で?その賭けってなに?」


「うんうん!それでこそ早坂 雨音だ!」



いや、意味がわかんないから。



「早く言って」



そう言うと三導児さんの表情はさっきとは反対でパァッと明るい表情になりながら『屋上の掃除五日間!』と言った。



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