強気な女に裏あります。
とりあえずゴミなどは最後にいっきに出そうかなって思い、一階の廊下の隅にある掃除用具入れからこっそりと奪い、あとはほうきやちり取りなど。
掃除に最低限の必要な物を持ってきた。


体育倉庫のドアを閉めれば中がきったない。

跳び箱はバラバラ、ボールの投げた跡みたいなのもチラホラ。
マットは遊んだ後みたいなどがある。


誰かここに入って遊んだんじゃねぇの?ってくらい汚い。

こりゃ時間かかりますね……。


面倒だけど、やらなきゃ終わらない。
三導児さんの頼みだし。
――テストでは勝ったはずなんだけどなぁ……。


静かにあたしは掃除を始める。
窓とか開けたかったけど、ここにある窓は天井にある。
道路によくあるマンホール並の幅。

……跳び箱の上に乗ってもあたしじゃ届かなそう。
出入口のドアを開ければいいか、って思ったけど!



「うわっ……!」



開けたら開けたで風が吹いてホコリが逆に舞う。
これなら開けない方がマシだ。

それからあたしは着々とスムーズに掃除をした。



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