強気な女に裏あります。
「……んん?」



目を開ければ暗い。
一瞬、ここはどこだっけ?って思ったけどすぐにわかった。

体育倉庫だ。
あたし掃除が終わったあと、寝ちゃってたのかな?
今何時?


携帯、携帯……。
スカートのポケットに入ってるかと思ってたら携帯はなかった。

そういえば鞄の中だっけ?
鞄は教室だっけ?


朦朧としてた意識がだんだんとはっきりとしてきて、薄暗いのも慣れたのか多少、周りが見えてきた。


よいしょと立ち上がり、ドアに向かいながら歩き、ドアノブに手を置いた。
それからいつものように捻り、押したら……ガチャンッとは鳴ったが……。



「あっ、開かない?」



ドアを引いても、ガチャンッと鳴るだけで開かない。
押しては引いての繰り返しで乱暴に、ガチャガチャッと開けようとしても、開かない……。



「あ、れ?」



もしかして……?
あの、あたしが寝てる間に……?
鍵、かけられたとか?

もしそうだとしたら、ヤバくない?



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