強気な女に裏あります。
体育倉庫の鍵は内側からでも“鍵”があれば、出られる。

二つ鍵穴があるんだけどね。


一つは先生達が持ってる鍵。
もう一つはお金の10円玉。
決して手では開けれない仕組み。


……今のあたしは鍵も持っていなければお金も持ってない。
つまり、出れない!



「うっ、嘘でしょ!?」



絶望に落ちた感じペタリッと地に座りあたしはどうしようか考え中……。

……無理かもしれない。
けど、やらなきゃ出れない!


あたしは顔を上げて天井に付いてる窓を見た。
高いけど、あそこしか出口はない!


ここにある跳び箱の段は9段まで。
本当は13段あるってどっかから聞いたんだけどな……。
どこにあるんだろう。
とりあえず今は9段で挑戦!


意外と9段は高い。……けど、手を伸ばしても届かなかった。
高すぎるよ、ここの体育倉庫。

小さなジャンプをしても無理。
窓には触れても開かない。



「んー!もう!」



少しイラつき、あたしはおもいっきりジャンプをした。



窓に触れた。
そして奇跡的に開いた!――って感動してたら……!

ガシャンガシャンッと派手に転んだあたし。
それと同時に跳び箱も崩れた。


情けないよ……。
いや、もともとあたしは情けない奴なんだけどさ……。
ここまでとは……。



「いったぁ……」



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