両想い【完】
ゆっくりと何回も止まりながらも、言葉を選びながら何があったのか、なるべく事実だけを伝えようと、話す。
丁度、西中央駅に着いたので、聡も今日は行くと言って3人で降りた。
「さっきの、だいたい事実は分かった、
俺のせいで美愛にケガさせてごめんな?」
「違うっ!!祐君のせいじゃないよ。
そんな風に言わないで?」
「でも…あの1年が俺のことを言ったんだ…
無関係じゃないだろ?」
「関係は…あるかもだけど…でもっ!
でも違うよ…」
「祐…言い方きちいけど…
お前がそうやって責任感じても
今さらだし必要ねえよ、
それよりこれからを考えろ。」
聡はあえてキツい言葉で俺を前向きにしてくれた。
言われてハッとする俺は不安気に俺を見つめる美愛の瞳と合う。
「そうだな…後ろ向きはよくねぇな、
サンキュ聡。美愛、不安にさせてごめんな。
俺は美愛の傍に自分から居るんだ、
そうしたいから、だ。
それをちゃんと1年に言うから
少しだけ待ってな?」
「うんっ!ありがとう!!」
やっと笑顔になった美愛を家まで送り俺たちも帰った。