両想い【完】
体育祭の昼は、好きな場所でとっていいことになっていて、時間までに整列の済んでないクラスは減点されることになってる。
だから、意外とみんな、時間は守る。
俺のいる教室やラウンジ、グラウンド、体育館、などゴミを散らかさなければ、大抵の場所はOKだ。
教室内は数組みいるが、普段より少ないかもしれない。
周りの目を気にせずに弁当を受け取り開けた。
「おぉ~!また、美味そ~!!
いっただっきまぁす♪」
中味は唐揚げ、玉子焼き、ベーコン野菜巻き、ミニトマト、キウイ、あと、アルミに包まれた何か…とお握り。
「これ、何?おかず?」
「うふふ…それはデザートでぇす」
「りよ~かい、
ラストの楽しみに取っとくわ。」
「うん!そうしてね。」
「あ~今日もマジうまだ、幸せ…」
もぐもぐとがっつきながら食べる。
美愛のは俺にくれたのの半分くらいの弁当箱に、可愛く詰めてありお握りも小さいのが二個。
「なぁ、それで足りんの?」
「いつもと変わらない大きさだよ?
足りるよ。午後はリレーだけだし。」
「もっと食えばぁ?」
「いやだよぉ、これ以上肥りたくないし…」
「おまっ…それ他の女子の前で言うなよ?」