両想い【完】


「言うよぉ、普通に。
みんなで頑張ろ~って話すもん」


「あのねぇ、
美愛が言ったら嫌味になんだろ~が!
嫌われっぞ?」


「え…そうなの?だってね、
体育の着替えのときとかね?
みんなでさわり…あ…
な、なんでもないですっ!!」


急に顔を赤くしてお弁当に集中…


『みんなでさわり…』ってなにをやってんだよっ!!


そんなこと更衣室の中でしてんのか?


聞いてた俺もなんだか変に想像しちまって、ヤバい…平常心に戻さなきゃ…


しばらく二人して黙々と食べる。


お茶を飲んだ時にふと目が合い、どちらからともなく、笑ってしまった。


それからまた、楽しく喋りながら弁当はラストのデザートに。


「よし、開ける…」


キャンディーみたいにくるんであるのを開けると中は丸いスイートポテトだった。


ぱくっと頬張る。


ふわっと柔らかく、ほどよい甘さでメチャ美味しい!


「美愛!これ美味い!!」


俺の弁当箱には3個入っていたが、量も丁度よかった。


「あぁ食ったぁ~
めちゃくちゃ美味かった、
ご馳走様、ありがとう」


「どういたしまして!お粗末様でしたぁ」


少し経ち美愛も食べ終わり片付ける。


「なあ?今日も帰り一緒に帰れるか?」



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