両想い【完】
俺も口パクで『りょうかい、らくしょう』と返した。
『パンッ!!』
青と黄色が競っている、あの黄色チームは次走、聡だ!!やべぇぞ…
あっ、やっぱり…聡が一位に躍り出た。
青も2チームが食らいつく。
3走も黄、青、青と続く。
いよいよアンカー勝負だ。
『パシッ』バトンを受け取り全速力で駆け出す!!
あと、少しっ!
黄色チームのアンカーを捕らえた…コーナーで抜かすっ!
その勢いのままゴール!!
途端に青チームのみんなに囲まれてもみくちゃだ…
やったぜ!!気持ちぃ~!
***
閉会式が始まった。
『成績発表』
『第三位赤組~!』
『あぁ~…』少し落胆した声と軽い拍手。
『第二位…黄色組~!』
『イェ~ィ!!』明るい喜ぶ声と大きな拍手。
『そして、第一位はぁ~青組ぃ~!!』
『ヤッタァ~!!』『イェ~ィ!!』歓声が響き渡り割れんばかりの拍手が鳴り響いた。
***
美愛とクラス前で一緒になり帰る。
俺も美愛も興奮気味で今日を振り返りながら家までゆっくり進む。
体育祭、確実に最高の想い出の1日になった。
『明日、筋肉痛…かも』なんて笑い合いながら家の前で別れた。