両想い【完】
幸運を運んだテスト勉強
体育祭から一転、今校内は期末テストに向けて勉強一色。
俺と美愛は前回のように勉強会をしていた。
ただ違うのは山野は暁人と2人で、聡と俺と美愛は3人で。
暁人は体育祭の後に告白して一番親しいお友だちから、なんだそうだ。
山野は春に嫌な恋愛をしたらしく、臆病になっているとか…
さらに、美愛の影響を受けて、先ずは友達コースになったらしい。
***
明日からテストというラスト勉強会は休日でなんと…美愛の家でとなった…。
この日は山野と暁人も一緒で5人でだ。
午後1時、聡と二人でインターフォンを鳴らすと『ガチャリ』と玄関が開いて、光輝さんが向かえ入れてくれた。
「おう、いらっしゃい…
他の二人はもう来てるよ、
頑張れよぉ、俺はこれから大学だから、
じゃあなぁ~」
慌ただしく出掛けた光輝さんを見送り玄関を上がると、美愛が『いらっしゃい』と招いてくれた。
***
ダイニングテーブルをみんなで使い、しばらく集中…
「美愛…これの英訳…」
「おい、聡…この例題さぁ」
4時近くまでそれぞれに質問しあい、教え合った。
「あぁ~もうだめだ…」
俺が一番にへばった…。