両想い【完】


「ダチ優先は春からもそれまでと
全く変わらないんだけど、
春に付き合ってたやつと別れた辺りからか、
女に対して軽くなくなったし、
顔つきが柔らかいってか、
上手く言えねぇけど。
美愛ちゃん好きになったのって、
その辺りなんだろ?」


「だなぁ~正確には始業式の日に
一目惚れ的な…?」


「へぇ~んで、ちゃんと別れてから
美愛ちゃんに行ったんだ、
それだけでも変わったな…」


「見てるとさ、最初はからかって
やろうとか思ってたのが
申し訳なくなるぐらい真剣でさ…
ついつい応援してたり?
美愛ちゃんも、マジいい子でさぁ、
男を軽く振っていい気になってる
とかいう噂もあんじゃんか、
あれ今はマジ頭くるもんな。」


「確かにいい子だな。
まぁ、俺は真琴ちゃんのがタイプだけど、
人間的にすごいなぁ思うとこ多いな。」


「だろ?俺なんか、お兄さんみたいな
気分になるわけよ、守らなきゃって(笑)」


「体育祭辺りから段々二人が
近づいてるの見て焦れったいと思ったけど、
あれだな、我慢してた分、
想いが通じたらすげえな、甘くて(笑)」


「朝のキスお前は見た?
美愛ちゃんの顔はわかんなかったけど
祐なんてさ、
周り見えてなくてこっちが恥ずいよ、あれ」




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