両想い【完】
呆れたような声で光輝さんが言って、どうやら俺はとりあえず認めて貰えたらしい。
あぁ…恥ずかしかった…
***
「高城君、光輝、お夕食出来ました、
主人もすぐだから、席につきましょう?」
『はい』の返事と『ガチャリ』という、ドアの音が重なった。
「ふぅ~今日も暑いなぁ…
美花さん、ただい…ま…」
リビングのドアを開けたまま固まる男性と、中腰の俺…
「あっ、お父さんお帰りなさい、
えっと、彼ね、高城祐さん、
私のお付き合いさせてもらってる彼なの、
夕食を一緒にってお母さんが」
美愛が話しかけたことでまた、みんな動きだした。
「ほぉ…いらっしゃい…高城君…」
「お、お邪魔してます、こんにちは…」
「ほらぁ、真一さんも高城君も
座って下さいな」
光輝さんに示された席につく。
美愛は料理を運び終わり俺の横に座る。
「「「「「いただきます」」」」」
***
今日のメニューは肉じゃが、豆腐と大根のサラダ、冷しゃぶ、 海草の味噌汁。
すでに料理の腕を知っているので、ためらわずバクバク食べていた。
「高城君、おかわりもぜひね」
なんて言われて、がっついていたかと、急に恥ずかしくなる。