両想い【完】
夏休み3・計画と仲間
翌朝からまた一緒に登下校し、夏期講習を終了、やっと夏休みを向かえた気分だ。
***
ある夕飯時、その日は美愛のお母さんがいて3人で食べていた。
「ねぇ、高城君、あなたの親御さんて、
彼女と旅行とかって嫌がる方たちかしら?」
「はっ?えっ?旅行…で、すか…
いや、嫌がりは、ないと…
まぁ、美愛と付き合う前は俺はバイクで
ツレとツーリングで外泊とかはあったんで…」
「お母さん…?なんのお話しかなぁ」
俺はかなりのビックリだが、美愛も何も知らないらしい…
「実はね~
私のクライアントが、
オープンしたホテルがK市にあってね?」
一口ビールを飲んでまた続ける。
「で、13・14・15の2泊、
繁忙期で構えませんが是非にって
言われてたの。
で、友人と約束をしていたんだけど
私は初日、友人は中日が仕事でね…」
『まったくねぇ』なんてまた、ビール。
「でね、もう来週でしょう?
もったいないでしょう?
そして、誰が大丈夫か?
美愛ちゃんしかいないわぁ~」
「お母さん♪いいの?」
「いいわよぉ~高城君サイドがOKならね?」
「今、電話しましょうか?」
こんなオイシイ話し断りたくないっ!!そう思った俺は行動した。