両想い【完】
「だよねぇ、素敵なお部屋だなぁ、
あっ、これ見て!
これ多分、ううん、絶対にお母さん作品」
美愛が指差したのは、部屋のベットサイドに置かれた樹の曲線を生かしたライト…
優しい温もりの感じるそれは、部屋のかなりのポイントになっていた。
部屋は広めのツインルームでベランダがあり、その向こうは山並みと人工の湖がある。
室内はナチュラルカラーでまとまり、ポイントに藤色ってのか、それを使っていて落ち着いた感じ。
「美愛の母さんかっけぇな」
「ウフフ、ありがと!!」
それから次に持ってくものを話し始めた。
「美愛、そこってプールは?」
「あぁ~ジムのプールはあるみたいだよ?
たしか、食事もジムやエステもチケットが
あるから、使いなさいって。」
「じゃぁ、水着は一応持ってこうぜ」
「ふぇっ?あ、うん…」
「あれ?ダメ?」
「ダメ、じゃない、です…
は、恥ずかしい、けど…
あっ、でも水着…」
真っ赤になってる美愛が、少し困り顔に。
「水着ないの?」
「ん~実はね、去年のは真琴ちゃんと
用意して遊んだの、でも、
最後に着たときにむ、胸が、ね?
サイズ、合わないかなぁって
感じたのを今、思い出して…」
「へぇ、ならさ、明日買いにいこうぜ!」