両想い【完】
真剣な目で見つめられる。
「で、同時にすげぇ安心してるんだ…」
「何でって顔だな、フフ…
緊張ってのは、たぶん美愛と同じ…
二人での初めての泊まり、だろ?
正直いえば…俺…美愛とそうなりたいって…
かなり強く思ってる、だからなおさら緊張」
顔を火照らせながらも真剣に聞いてくれる。
「で、安心ってのは、
今、こうして気持ちが伝わってさ、
傍にいられるって…
隣に美愛が居る…それが俺を癒して
無条件で安心…すげぇよな♪」
「ゆう、くん…うん…
私も安心…感じてる…」
「で、こっから大事な?
俺は…まぁ、男だし…嫌な話だろうけど
経験…ある…
大好きな美愛を今すぐにでも抱きたい…」
握られた手にググッと、痛みを感じた。
「今までの俺なら…我慢なんてしないし、
こんな話しもしない。
でも…美愛は違う、特別で大切だから…
美愛と一緒に、気持ちも一緒に
……そうなって抱きたい…
だからって美愛が焦ることないんだ
今の俺は、ちゃんと待てるから」
そこまで一気に伝えるとホッと息をつく。
美愛は瞳を潤ませながら俺を見る。
「ありがとう…祐君…大切にしてくれて」
そして初めて、美愛からキスをくれた…。