両想い【完】
「こうなっちまうのは美愛だから。
これからは他のやつ触れるとか
ぜってぇないけど、万が一そんなんあっても、
反応なんかしねぇ、それは自信あっから。
信じて。美愛以外こんな欲、ないから。」
静かに頷く美愛。
「で、確かにこの体勢だったってのと、
まあ、初めてこんな風にしたろ?
さっきまで、なんつうか、
する予約?みたいな話ししてたし、さ…
だから、いいんだ、美愛は素直でいて」
美愛は俺の言葉を聞いて顔を俯かせ、俺の胸に隠すようにしてしまった。
「ハハハッなに恥ずかしがってんの?
さっきは平気で『好き』とか言ったくせに」
「っ!そうだけどっ!!なんか、よ、よや、く
とか言うからっ~」
『ごめん』と頭を撫でてやると、そっと顔を上げてくれた。
***
いろんな話をしながらしばらくすると、美愛の柔らかい寝息が聞こえてきた。
俺は腕の体勢を整え直し、美愛を見つめた。
素直な美愛は、恥ずかしくても、その気持ちを伝えようと頑張るから、俺もそうする。
互いに気持ちを伝え確認し、絆も深くなったと感じる。
美愛の誕生日は9月22日だ、土曜だし、な。
これからを思うと俺の顔がにやけてくる。
そのうちに俺も幸せに包まれ眠りについた。