両想い【完】
「ダチがあの女に
『もしかして君の名前って
イニシャルMでしょ、
こいつクマ頑張って取ってたよ』
なんて言いやがって…」
「まさ、か…」
「あぁ…そのまさか…さ。
あの女、たしか…み…何とかってんだ。」
「あちゃぁ~最悪だな、そのダチも最悪」
「ほんとだよ…
で、照れながら『そうです、Mです、
嬉しい』ってなって、
いくら違うっつっても
ダメなわけよ、これが…」
ちょうど職員室につきすこし会話が止まる。
「待たせた、行こうぜ」
「あぁ、合流する前に話しとくとさ、
その日はなんとか振り切って、
ダチには説明したんだ。
勘違いを謝られたけど、もう仕方ねえし。
それからは誰から聞いたのか
携帯にかけてきたり
家まできて、クマは?とか、
ストーカーって感じで怖えぇよ…」
「たしかに怖えぇな…」
「で、さっきは、真琴ちゃんを
迎えに行ったら
『あたしの彼に何する』
みたいになってさ。
俺が反論して、
真琴ちゃんの手を取って
教室出ようとしたら
近づいてきて、バチンって」
「そうゆうことね…あっ、
美愛の手を握ってたってのはなんだ?」