両想い【完】
なんて可愛くて優しいんだ…すげえ幸せだぁ。
「大丈夫、美愛。ありがとな。
キツいときはそう言うし、そうなる前に
自分で理性なくさないよう気を付けるから」
「うん。よかった、
祐君を困らせてるんじゃないか心配だったの」
「もっと俺の理性…試してみたいの?」
意地悪いことを聞いてみる。
「えっ?ち、違うよ!!
試すなんてっ…そうしちゃってないか
気になっただけで…」
「ハハハッ、わかってる!」
体を離しながらおでこにチュッ♪
「ゆ、祐君っ!」
真っ赤な顔で、額をおさえた。
あぁ~俺ってこんな甘いんだぁ(笑)
***
「なぁ?誕生日プレゼントにアクセサリーってベタすぎかなぁ」
バイトの合間に聡に聞いてみる。
「アクセサリーって何あげんの?
あれっ?ホテルはどうしたんだよ」
「ピアスを考えてんだけどさ、
ホテルはもう予約した。
まぁ、泊まれるかは分かんねぇけど
初めてをラブホとか俺がヤなんだ…」
「今までとマジ違うんだな~
いや…本気のお前、いいと思うよ
羨ましいな…なんか。
ピアスって、いいんじゃね?」
聡は俺の話をバカにせず、聞いてくれた。
こんな時、本当にありがたいと感じる。
聡に肯定してもらい自信がついて明日、早速選びに行こうと決めて、残りのバイトを続けた。