両想い【完】


***


誕生日まであと4日


翌日は、昨日の貧血って体調が嘘のように普通な美愛が電車に乗り込む。


「美愛?もう平気なのか?」


「うん!心配かけてごめんね、
あんな、恥ずかしいこと告白するつもり
なかったのに…ごめんなさい…」


「いや…それは、そんな気にしてねぇから、
大丈夫。かえって言いにくいこと
言わせて、悪かったな?」


「ううん、たまにね、
昨日みたいに貧血酷くなるの、
これからもあるだろうし、知っていてもらう
のは私は嫌じゃ、ないから…」


俺は、一番気になっていたことを聞いてみる。


「なあ、美愛。体調そんなで
土曜日、泊まりとか…平気か?」


美愛は最初はキョトンとしていて、『泊まり』=『初めて』に繋がったらしくその瞬間、真っ赤になる。


「だ、だい…じよう、ぶ…
えと…木曜…には、うん、体調も回復、だし」


耳先まで真っ赤なまま俯きながら俺に話す。


「そっか…教えてくれてありがとな。
言いにくいこと、また言わせちまったけど
俺は、土曜日、二人で居られるって
分かってスゲェ嬉しいよ、サンキュ」


その日は廊下で会っても、弁当食べててもあまり目を合わせてくれなくて、1日俺を意識しまくってた。




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