両想い【完】
***
現在、美愛が風呂から出てくるのを待ってるんだが、ソファーにいるべきか、ベッドに腰かけとくか…バカみたいなことで悩んでる。
ペットボトルの水を飲んで自分を落ち着かせようとする。
大事な小箱はベッドの枕の下に…
そんなことをしてるうちにガチャッとドアの開く音がして、振り返ると美愛がルームウェアと言うんだろうな、Tシャツを長くしたのを着てこちらにきた。
火照った顔でにこやかに近づいてくる。
今までで経験したことないってくらいの鼓動の速さを感じながらも、なんとか平静を装いたいって、男のプライド…
俺からも近づいて目の前に立った。
「さっぱりした?
昼間は結構暑かったしな。
水、飲むか?」
手にしていたボトルを振りながら見せる。
見上げた美愛は照れているからなのか、ほんのりと紅く…スッピンなのにつやつやした白い肌としっとりした髪…。
理性がなくなるのに時間はかからなかった。
「んっ…ン…」
俺は抱き寄せながらキスをした。
ビクンッとした美愛だったが、直ぐに体の力が
抜けて、俺の背中に手を回してきた。
水を勧めたはずが…しばらく軽いキスを繰り返していた。
チュッ…
音をさせて唇を離した。