両想い【完】
「美愛…いい?」
体を少しだけ離して潤んだ瞳の美愛を見ながら聞いてみる。
ダメって言われても今さら困るけど…
「祐君…今日は素敵な誕生日のお祝い
ありがとう。
そして、今日まで私を待っててくれて
ほんとにありがとう…」
瞳を一度臥せてからスッと俺を見上げる。
その瞳は女の色っぽさと、シンの強さと、俺を信頼しているって気持ちと…とにかく決めたって意志があった。
「祐君…私を…私の全てを
抱いてくれますか…?」
少し震えていたが、はっきりとしっかりと俺に気持ちを伝えてくれた。
「美愛…ありがとう
大切にする、これからずっと…
抱かせてくれ…」
言いながら抱きしめ、ギュッと一瞬力を入れた後、体を離し『姫だっこ』して持ち上げる。
『キャッ…』と首につかまる美愛をそのままに、ベッドまでいき、ゆっくりと下ろす。
ベッドボードでライトを調整し部屋を暗くする。
じっと待ってる美愛は目だけがクルクルと不安や緊張で動いていたが、嫌がる様子はなくて、俺もようやく落ち着きを取り戻しながら美愛の横に膝立ちする。
着ていたTシャツをバッと脱ぎ、美愛の上に跨がる。
そっと屈み、美愛の唇や額にキスを落とす。