両想い【完】
まだ自身が力強いまま美愛に包まれ、向き合うように横になり、脚を絡め合い、体もぴったりと抱き合う。
しばらく、無言で幸せにひたっていた。
どのくらい抱きしめ、絡み合っていただろう。
美愛から落ち着いてきた自身を出して、処理をする。
まだぼぉ~っとした感じの美愛の深いところもタオルで拭いてやる。
驚いた美愛だったが体が上手く動かせないのか、諦めてされるがままになっていた。
俺は自分のこの行動に自分で驚いていた。
女の体をキレイにしてやったことなど1度もなく、そんなことすら思い付いたこともなく、なのに、今は自然に美愛を慈しむ気持ちから、拭いてやりたかったんだ。
それから、冷たくなったシーツにバスタオルを敷いて、やっと二人で腕枕しながら横になる。
「美愛、すっげぇ、よかった…
ありがとう…これからも大事にするから」
「祐君…ありがと…
私…変じゃ、なかった?」
「あぁ、最高(ニヤ)」
そう言うと真っ赤な美愛は顔を隠してしまった。
そしていつの間にか眠りについた。
***
翌朝、すこし気恥ずかしかったが嬉しさが勝りさらに仲良く過ごした。
二人の想いが強くなった誕生日デートが、楽しく過ぎていった。