両想い【完】
「じゃあ、俺は美愛に、
お互いに1位になったら噂通りだな」
「1位にはならないよぉ
それにコンテスト前から付き合ってるし」
「まっ、俺はあんまし乗り気じゃないけど」
***
それから、10月19日のテスト最終日で投票が締め切られ、翌週に発表となった。
なんと男子5名の中に俺と聡、女子5名の中に美愛…残りました…。
コンテスト用に写真の撮り直しがある。
24日の放課後に撮ることになった。
***
「井上さん、ここに来て…そう
で、こう、ね」
生徒会のやつが美愛を写真撮りのための場所に案内し、ポーズを教えてる。
男子は先に終わってるから、俺は後ろに下がって美愛が、終わるのを待ってる。
「はいっ!お疲れ様~」
ようやく撮影も済んで3人で帰ることに。
「ねぇ、聡君…今、彼女…いる?」
いきなり美愛が聡に聞きだした。
「へっ?彼女?…い、や…居ない、けど?」
聡もいきなりのことに、何とか返事をしてた。
「そっかぁ~うん、ありがと。
私のお友達がそれだけを確認したいって
私にお願いしてきたの。ごめんね。
ほんとは、するべきではないんだけど…」
「んあぁ…いいよ、気にしてないし。」
「ありがとう、聡君。」