両想い【完】
「クククッ…祐のさっきの顔…
なに焦ってんだよ」
何でもお見通しの聡にからかわれたが、正直、なんで美愛が聡の相手を気にするのか、ドキッとした。
信じてる、のにだ。
俺の独占欲ってか、嫉妬はハンパないな…。
***
11月になり来週末は文化祭っていう3日、学校は休みだが、文化祭の部屋飾りとかいろいろ、準備で結構な人数が登校してた。
美愛のクラスも俺のクラスもだ。
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段ボールを繋げたり色を塗ったり、なんて作業をしていた俺らのところに、2年の女子でmissコン最終に残ったっていう、相模葉香(さがみようか)ってギャル系女子が来た。
俺を名指しでラウンジに呼び出した相模は、階段の方まで俺を引っ張り、しばらくモジモジとしていた。
何なんだ?としばらく待っていると、足音が聞こえ、俺は何気なくそちらを見た。
するといきなり相模は両腕でガシッと抱きついてきて、あまりの事に突き放すことも出来ないでいると、唇と頬の境辺りにキスをしてきた。
視界には、驚く美愛と誰かが映りながら、突然の事に動きが止まっている間、相模はキスをし続けてたみたい
ポロリ…美愛の瞳から涙がこぼれ落ちた。