両想い【完】

文化祭1・騒ぎの結末



3日はしばらくして落ち着いた美愛をクラスに送ると山野が駆け寄って来た。


帰りに俺が迎えに行くまで一緒にいてくれて、クラス内では特にもめなかったと話してくれた。


2年になり半年、クラス内は女子も男子も上部や噂でない美愛自身が分かってきて、同情はあっても非難はなく、俺と美愛を認めてくれてるんだと思うと嬉しくなる。


***


あの騒ぎの真相は翌週に分かった。


相模の他校の彼氏が、美愛にハンカチを借りたことがあり、その飾らない振る舞いと優しさに好きになり、相模とはきっちり別れたらしい。


そのハンカチのことは俺も美愛も覚えていた。


同時期に文化祭のコンテストで、美愛を誉めてる周りの話を耳にして、嫉妬し、嫌がらせしてやろうとダチと企み、別々に呼び出しキスシーンを見せた、ってことだった。


***


それから文化祭まではコソコソと噂されてはいるようだったが、嫌味を言われるとか、そういうのもなく、普通に過ぎていった。


あの騒ぎがあっても、俺と美愛は変わらない。


***


11月10日土曜9時、森友祭が始まった。


美愛のクラスはピンクのポロシャツに黒のカフェエプロンかバリスタ風エプロン、俺のクラスは黒のポロシャツに血のり風のイラスト…



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