両想い【完】

「それでは！皆さんお待ちかねの
20××、後森祭Mr.&missコンテストを
始めます!!」


生徒会副会長の言葉にホール内は歓声が上がる。


「まずは、今年度の昨日までの流れをご説明させて……」


コンテスト司会者が、今年のクラス代表の投票の結果と最終選考の５名の、昨日までの票数を発表、それを受けてその順番に俺達10人は舞台に上がった。


「では、５位の方からお名前をお願いします」


マイクが順々に回り、隣の美愛まで来た。


「２年S２の井上美愛です、ここまでの
投票ありがとうございました」


ウワァ～～～!!パチパチパチパチｯ!!


他の８人の誰よりも凄い反応だった。


「あ～、２年S３、高城祐っす。どうも」


キャｧ～～～!!パチパチパチパチｯ!!


美愛とおんなじくらいの反応かな。


「では、いよいよ、今日の一般の方の
投票結果を加算いたしますっ！」


「今回は一般票は合計で1803票、
それを加算した総得票数で、
改めて第５位からお呼びしますっ！」


ドラムロール音が流れだし、５位から名前を読み上げ、並び変わる。


ある意味、キツい場面だ。


全生徒の前で下位に下がってしまうかもしれないのだから。